僕の住む団地の周りにはドウダンツツジが植えてあって、春にはたくさんの白い小さな花を咲かせ、秋には葉が燃えるような茜色に染まる。冬、すっかり葉が落として枝だけになった姿もまた幾何学的美しさを見せる。
数年前にNHK「趣味の園芸」でドウダンツツジを取り上げていて、一年中楽しめる花です、と紹介していた。確かにそうだと思う。一度、生協で買ったことがあるのだが、あまり良い苗ではなかったようで、ちっとも葉が生えないまま夏を待たずに枯れた。そのままで終わるのも悔しくて、新しいものが欲しいとずっと思っている。しかし、いつの間にかわが家のベランダは植木鉢だらけになっていて、これ以上増えるのは良くないかもしれない。
昨日、妻が職場からドウダンツツジの枝を持って帰った。剪定して捨てられる運命にあるものだ。紅葉まで持つことはないだろうが、しばらく活けておく。